Wednesday, August 31, 2011

アリゾナに着けません。ARIZONAⅢ1日目



家を出発してちょうど44時間

冷房で体の芯から冷えながらとうとうロスを出発

あたしのシートはEmergencyシートで

緊急時にみんなを助ける覚悟はできてますか?

と聞かれ

これ以上何をしろっちゅーねん

と心の中でつぶやきながら、いやぁなんて答えてまた飛行機に乗れないのを恐れて
もちろん。と半ば無気力に気持ちと裏腹な誇大返答。

飛行機には昨日の便に乗り損ねた顔ぶれが揃ってて、何だか一体感を感じつつ

カナダ人の太っちょなおじさんに話しかけられながら薄暗い飛行場を走り出して

モワモワした雲の中をゴゴゴゴーっと抜けたらいきなりピカァーッッッ!!!って突然当たりが真っ白。


灰色の雲にガタガタ機体を揺らしながら突っ込んで息を止めちゃうくらいに息苦しそうな雲の中を突き抜けたら、オレンジ色の光が目の前を通り抜けたら一面が綿の海だった。



天国行き?


Salt lakeに着いてサラダを食べながら一段落。pchanとスカイプしながら待つこと2時間

ボーディングタイムが出ている電光板に目をやるとPhoenix行きが1時間遅延とのこと


おいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


もはや2人の到着時間の遅れ幅は一周して24時間!待ちすぎてやってらんなくてテンションはハイになりスカイプのチャットだけでパソコンに向かってお互い大爆笑している様は傍から見るとただの周りを気にしない1人のオタク。


やあっともうすぐボーディングの時間になって


もうすぐ行くからね

なんて安っちいメロドラマでも言わないようなセリフをPちゃんに投げかけてたそのとき


またボーディングが延びてる。



Pちゃん、あたし言ってくるわ。


忘れてた!!!!!!ここはアメリカ主張してなんぼの国!!!最初にLAXで満席と言われたそのときから満席ならCA1人降ろしてあたしを乗せろと!トルネードで戻ると言われたならアリゾナまでバスを出せと!!時間が遅れたならお金を返してもらって旅を楽しみにしてたのに傷つけられた心の慰謝料500万ドルをよこせと!!!!言うべきだったんだ!物を言わずとする国から来たサムライの底力見せてやるよコンチクショウォーウ!!!!!


ヤンキー漫画の睨み合いみたいな面相でズカズカとカウンターに乗り込むと、

「あ、Phoenix行きの方ですか?飛行機が故障してるのでこっちに乗り換えてください。ほら!あと15分しかないから急いで!!!!!!!」


煮え切らない自分の言い分なんてアメリカの適当さと強引さにもみ消されたまま、まとまってない荷物とパソコンを抱えながら1番遠いゲートまで猛ダッシュ。




何とか飛行機に滑り込んで1年ぶりに着いたPhoenixの空港には


親友が住み着いていた





24時間をこのベンチの上で過ごしたPちゃんには、ここの周りの先住民である空港スタッフとの小さなドラマができたらしい。


しばしのご近所さんにお別れの挨拶を告げるPchan。

この24時間が少しでもPちゃんの人生のプラスになったことを願わなきゃ何か後ろめたくて出発できないよ!

友達をホームレスにまで追いやってしまった自然災害は、どの時代どの世界でも1番恐ろしいです。

旅の相手を選ぶときは運が良い人を選びましょう!

こんなあたしを旅Buddyに選んでくれたPちゃんに盛大な拍手を!


人間に戻る身支度身支度☆

バスに乗ってレンタカーターミナルに出発!アリゾナ暑いよー!トルネードが来てたときは、塵と埃で目の前が見えなかったらしい。来ちゃいけない理由があっての足止めだったんだろうね!はははは!

前持ってネットで予約したレンタカーDollarで車をピックアップ。

車はネットで予約してても、カウンターで相談しながら選び直せるよ!車が残ってれば!

あたしの免許証を出して写真を確認したにも関わらずPちゃんの免許証と勘違いされたまま事が進む。もしかしてうちら2人なら完全犯罪も可能かもしれない!

険しい道に行く予定ありだから、4WDを借りることに!

いつもより大きなトランクに父のような優しさでうちらを包み込む座席!おおおおなんて安定感!これならアリゾナのフリーウェイもオフロードもバッチリだぜい!いぇい!

一泊するはずだったSedonaはトルネードで中止。去年Monument ValleyでガイドしてもらったCarlosのツアーにそのまま直行!

PhoenixからMonumentValleyは車で5時間くらいだよ!うちらはいつもTomTomってゆーアメリカのナビを使ってるけど、道や時間を調べるならこのサイトがお役立ちです。
http://www.mapquest.com/

が、あまりの腹ペコさにいつも止まるDennysで激ウマZesty Nachosをペロリスト。

そしてMonument Valleyのサンセットツアーは間に合わないことが決定。

電話でトルネードのせいでって言ったらSedonaのホテルもMonumentのツアーもお金返してくれたよ(^-^)/

アメリカのコメディShowから飛び出してきたような変な白人のお兄ちゃんウェイトレスに絡まれながら腹ごしらえ終了。

ツアーのお客さんたちが寝てからモニュヴァレの中のシークレットキャンプスペースを見せてくれるってカーリー!

カーリー:10PMから11PMの間には着きそうかな?

うちら:Yes we'll definitely got there by 11pm.

何の問題もなくモニュヴァレまで着くはず!


アリゾナの旅初の大雨。


さぁ!モニュヴァレまで焦らず急がず飛ばして行くよー!!!


の、はずがロクに寝てなかったため会話の途中でヨダレが垂れて片目白目もう片目はかろうじて黒目が覗くくらいの形相に。

このままでは警察に検問されたら顔だけで一発免停になるかもしれない。

Flagstuff airportで30分の仮眠!

30分仮眠=1時間の睡眠

Carlosすまん!!!!!1時間のタイムロス!ロスついでにFlagstuffのwalmartで必要物資調達とまた腹ごしらえ。

10時には絶対着くから大丈夫だよーなんて言っておきながらかなりギリギリ滑り込みセーフ。

それでもスピードはなるべく出さないよ!あたしスピードチケット10舞ぐらい切られてるからね!負け試合に慣れちゃいけない!前に進もう!

今回の目標はNo ticketです。

誰も走ってない道で窓を全開にする。

これだよ!この匂いだよ!!匂いだけで涙のタンクが溢れて息が続くまでアリゾナの生暖かい自然の風を吸い込む!

気持ち良いー!!!!!空気パクパク!

モニュヴァレの駐車場に着くとカーリーが歩いて出てきた!

おお!カーリー!!1年ぶりの再会にテンション上がる!

夜寒い?何必が要?って聞くと

何も要らないよ。ハミガキセットだけでいいんじゃない?

確かに去年と違って夜なのにタンクトップに短パンでも全然寒くない。去年はかなり着込んでもまだ寒かった!

これで行くよーってサラっとカーリーが紹介した車は

デーン!!!!

サファリツアーじゃん!!!

最高!

2人で後ろに乗ってゴトゴトと出発。夜の風を全身で受けながら旅の始まりを感じる。

カーリーが運転するままにゴトゴト揺られること5分。

なんとうちらを乗せたジープは夜のモニュヴァレに入っていった。

真っっっ暗なモニュヴァレを照らす明るい月明かり

舗装もされてない道なのにカーリーはライトも点けずに月明かりだけでうちらをどこかへ連れていく

見渡す限り違う惑星のような大地にそびえ立つ巨大な岩たちは、昼間の顔と違って紺色のシルエットになってて

静かすぎて異世界すぎてそのシルエットだけだとちょっと怖いのに、無数の星とそのシルエットから出たり入ったりする月がうちらを安心させてくれる。

あまりの異世界さに、実はうちらは宇宙人で人間の捕虜になって人に見られない夜に護送されているのでは..なんて不安が襲う。

そう考えると目の前の巨大な岩が今にもゴゴゴゴと音をたてて開いてうちらを地底の世界に連れて奴隷にでもするんじゃないかなんて見え始める。

カーリーとは去年から1年間モニュヴァレの写真をメールで送ってもらったりする仲。

いくらカーリーがどんなに優しそうに見えてもNavajo族でも歌がうまくても油断はできない。

そんな映像が頭の中に流れていても周りの景色の素晴らしさは裏切らない。こんな幻想的な夜を過ごせるなら今後の奴隷生活も悪くないかもしれない。


なんてぶっ飛んでるうちにカーリーオススメキャンプスペースに到着。




カーリーがバーベキュー用のテーブルに素早く3人分の寝床を用意するよ!

そこから始まる写真大会

カーリーはモニュヴァレの写真も撮り続けてるんだよ!果たしてその腕前は!?





やっぱうちら宇宙人だったらしい。


カーリーが流すパンクミュージックを聴きながら、明日の朝日のために早めに就寝!


寝たくなかったのに寝袋温かさと夜風のひんやりが気持ち良すぎて瞼が溶けるみたいに眠りについた。






8.19.11








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